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補助金申請 合格する人としない人の違いは?~申請のスキル編~

【この記事が役立つのはこんな人】 

・補助金申請の書き方、何が良くて、何が悪いのか、よく分からない 

・そもそも書き方ってあるの? 

・同じ内容でも合格した人としない人の差は? 

補助金の申請相談において、よくある相談や申請書から、補助金申請をどのように書いたら、よいか、を紹介します。 

極端な話、同じものを購入する場合でも、合格する人と不合格の人がいます。 

その合否のポイントは「審査の観点(審査項目)」です。「補助金申請は、この3つのポイントを抑えよう」(下記「あわせて読みたい」参照)で記載しましたが「審査の観点」に沿って、考えていくと、その表現方法も明確になっていきます。同じことを書くとしても、求められていることを入れるか、入れないか?で印象も大きく違ってきます。具体的に事例を見ていきます。 

機械や設備を導入したい!場合の記載方法(事例:ものづくり補助金) 

NG事例⇒ 1.「古くなったから」機械を買い替えたい! 

OK事例⇒ 2.「生産性を3倍にするため」機械を買いたい! 

1.のように、「古くなったから」や「老朽化により」という表現で書いている申請書は実際に多いです。 

そもそも補助金制度は、ほぼ「企業の成長」を求めて税金を投入していることがありますので、古くなったから、や 老朽化などは、本来の姿なのかもしれませんが、この書き方では、審査に通らない、ということです。 

また、各補助金の「審査項目」に企業の成長性について、記載されていることも多いです。以下、ものづくり補助金2020の審査項目からの抜粋です。具体的に、中小企業の生産性向上の効果を求めている記載があります。 

★「ものづくり補助金2020」審査項目より抜粋: 

中小企業の「生産性向上」の効果が今後も拡大する展望を持っているか。 

このように「ものづくり補助金」においても、審査項目には、生産性向上の効果が記載されていますので、いくら“設備投資に使える”と書かれていても、機械の買い替えや老朽化を理由にすることはNGとなります。 

ホームページをリニューアルしたい 場合の記載方法(事例:小規模事業者持続化補助金) 

 NG事例⇒ 1.「公式サイト(HP)」を全面リニューアルしたい! 

 OK事例⇒ 2.子ども向け洋服の専用HPを作成したい! 

こちらの事例は、いずれもホームページの更新で、結果は同じこと(=ホームページが変わる、新しくなる)となるのですが、どこが良くて、どこが悪いのか? 

こちらも補助金制度の審査ではよくありますが、「何のための(どういった内容の)」というところが求められます。以下は、小規模事業者持続化補助金(一般型)の審査項目で記載されている内容です。 

★「小規模事業者持続化補助金(一般型)」審査項目より抜粋: 

経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。 

当補助金は、会社、お店の「販路開拓」を支援する制度ですので、上記のような「ホームページのリニューアル」という計画は多く見られます。ただし、審査の項目に「自社の強み」を踏まえているか?とあります。つまり、いくら販路開拓・宣伝に使える補助金制度、と言えども、単なるホームページのリニューアル(会社全体)ではなくて、具体的に自社の強み・セールスポイントを活かした商品・サービスの宣伝をしてください、ということが求めらえれているのです。 

最後に(まとめ) 

【補助金制度の意義・審査の項目をおさえよう!】 

以上から、同じことを行うにしても、記載の仕方を変える必要があります。 

そのポイントは、その制度が求めていること、つまり「審査の項目」といえます。 

審査の項目をみながら、自社のやりたいこと、計画していることの“記載の仕方”を工夫することをお奨めします。 

また、審査の項目に合わせすぎて、自社がやりたいこととかけ離れてしまうことがないように気を付けましょう。