概要

補助金申請 この3つのポイントを抑さればOK!

【この記事が役立つのはこんな人】 

 ・補助金制度があることは知っているが、申請上でのポイントを知りたい! 

 ・補助金制度は、難しいと聞いたが、何を気を付ければよいのか? 

 ・補助金申請をしたが、採択されなかった。何がいけなかったのか? 

【補助金は誰もがもらえるものではない!】 

補助金は、国や県、市からもらえるお金ですが誰もがもらえるものではありません。 (補助金の概要は、下記「あわせて読みたい」を参照)

同じような言葉で「給付金」や「助成金」がありますが、これらは要件を満たしていれば「誰もが」もらえるものです。

つまり申請すれば、全ての人がもらえるのです。 

ただし「補助金」は申請すると誰もがもらえるものではなく、審査が行われ、合否が確定します。 

【これだけは押さえよう!】 

そこで採択(合格)するためには、他の申請者との競争し、上位になる必要があります。補助金の種類や時期、社会でのニーズなどによって、状況が変わりますが、中小企業の補助金の採択率は、だいたい5割ほど。少なくとも応募者の半分以上には入らないといけません。採択するための、3つの押さえておきたいポイントをお伝えしたいと思います。 

補助金制度上の「審査の観点」をおさえる! 

【国や自治体が求めていること】

まず1つめのポイントとして、「審査の観点・項目」を抑えること!

どのような補助金も「審査の観点」というのが要項上で出されています。

つまり、補助金の原資は、税金なので「この補助金(税金)は、〇〇のために、使いますよ~(こんな成果を求めていますよ~)」ということを「審査の観点」という形で示しています。事業者や会社のために出ている補助金といえども、税金を使っている以上、国(県・市)としては、成果を求められるのです。 

【どこに書かれている?】 

補助金には、公募要項 というのが必ず出されます。その中に、提出方法や申請の様式、申請の際に必要となる決算書類などが記載されてますが、その一つとして「審査の観点」という箇所が必ずあります(名称はそれぞれで異なりますが)。それを読んでいない人が多いです。 

【審査の観点の一部をご紹介します】(小規模事業者持続化補助金から) 

(ここから一部抜粋)①自社の製品・サービスや自社の強みを適切に把握しているか? ②経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか?対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか?③補助事業計画は、具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性の高いものか?(ここまで一部抜粋) 

このように、補助金を出すことで、求められる事項や内容が記載されています。(この補助金制度は)これらの項目に沿って、点が加えられていき、上位を決めていきます。学校の試験のように記載の項目ごとに配点が決まっているのです(この配点は基本、公開されていないが)。

この項目に沿って申請書を作るのと、これらを知らずに作るのでは、差が出てくるでしょう。 

自分の会社の問題は?課題解決から成長する展開 

2つめのポイントとして、これら審査の観点をおさえつつ、その補助金は、本当に事業者(申請)にとって必要なのか?お金(税金)を投入する価値があるのか?こうした視点を申請者自身においても意識することが必要です。 

特に会社、事業者向けに出されている補助金制度においては「新しい事業を行う」「従業員を新たに雇い入れて増やす」など、「会社の成長」や「事業の新規性」が求められることが近年は多いです。

反対にいえば、単なる設備の買い替えや売上の補充など救済的な制度は、だんだんなくなってきています。 

会社の成長のため、つまり今よりも利益が上がる、効率がよくなる、といった計画を示すことが必要です。

切り口を明確にする/具体的な展開 

3つめのポイントは、記載の仕方です。つらつらと文章のみを書いている申請書もよく見ますが、とても読み進めづらい。読みにくいということは理解されづらいのです。それを解決するためにはどうすればよいのか? 

切り口・サブタイトルをつける 

例えば、会社概要を書く場合でも、1.会社の沿革、2.営業時間、3.主力商品、などと小タイトルをつけて、記載していく(下表参照)。自社の強み、市場、お客、何について、書かれているのか?をはっきりさせることができます。 

切り口、サブタイトルをつける!

文章をつらつら書くのではなく、箇条書き、サブタイトルなどで、何に書いているかをわかりやすく!

例:

(会社概要)

1.沿革

  ・2000年 創業

  ・2001年 ・・・

2.営業時間

  ・平日10時~18時*土日・・・

文章の強弱、装飾、表などの活用 

文章も、途中、強調したい箇所を太字にしたり、アンダーラインを引いたりすると、伝わりやすいですし、結果、何を強調したいのかがはっきりします。 

最後に (まとめ)

【補助金を活用して、強い会社を!】 

補助金は、返さなくて良い会社にとっては、「利益」です。

一方、上記でご紹介したとおり、補助金の使い道は、法律(1.の審査の観点など)で縛りがあります。そのため、どういうことを補助金を出している国などが求めているのかをしっかりと確認したうえで「新しいことへのチャレンジ資金」という位置づけで進めた方が良いでしょう。 

また申請書について、難しい、書けないと考えている方も多く、補助金申請を請け負うコンサルタントに頼む人も多くいます。でも、よく考えてみてください。実際には、自分の会社のことを書く申請書なので、自身が書くのが一番です。

難しい文章を書こうとせず(難しく考えずに)、自身の会社のことを、箇条書きやサブタイトルなどをつけて、まとめていくことをお奨めします。 

こうして自分の手で進めながら、顧問税理士(事務所)、金融機関(信用金庫)、商工会議所、国、県、市 相談センターなどでも相談を受けていますので、アドバイスもらいながらすすめることもできますので、活用をおすすめします。