Q.美容院を営業しているんだけど、同業のAが、お店の看板を製作するのに
補助金を100万円もらった、と聞いたんだけど。そんなおいしい話があるのかなあぁ?自分のお店も、使える補助金があるのでしょうか?
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使わない手はありません!使える補助金たくさんあります!
皆様の周りでこのように“補助金をもらった”という話、聞いたことありませんか?
「あいつがもらえたんだから、俺ももらえるんじゃない?」と思っている方!
そうなんです。中小企業が使える補助金は意外とたくさんあります!
今年度(令和元年)、中小企業向けに出されている補助金は、約1700億円(H30補正予算とH31(令和元年度)合算)にのぼります。補助金は、国や県、市などの自治体から給付されるお金。つまり、タダでもらえるわけですから、企業にとって、補助金は「利益」になります!
補助金を活用して、会社を成長させましょう!
このサイトがあなたの会社を成長させるきっかけになれば幸いです!
補助金・助成金とは?
補助金とは「企業や個人が、国や県、市などの自治体からもらえるお金」のことです。
ただし、その原資は、『税金』です。無条件にはもらえません。国の政策目的を達成するためや、また企業規模や業種によって対象が限られるなど、政策ごとに要件が異なります。
補助金に対して“助成金”という言葉も聞いたことがあると思います。その違いは、補助金は申請しても審査を通らなければ受けられませんが、助成金は要件を満たしたものであれば、原則誰でも受けられます。
- 補助金⇒申請後、審査に通過しなければ受け取れない。
例:創業補助金、ものづくり補助金、など
- 助成金⇒要件を満たせば、原則だれでも受け取れる。
例:児童手当、雇用助成金、など
何となくお分かりいただけましたか?
さらに、筆者の独断と偏見で、ざっくり分けると、
1.中小企業の経営(会社)のため(向け)=補助金(申請して審査がある)
2.一般・従業員(人)向け=助成金(要件を満たせば、誰でももらえる)
という感じです。
補助金・助成金のメリット・デメリット
メリット: 事業資金として使える 返済義務のないお金
一番のメリットは、返済しなくてよいこと。
いや、返済しなくてよいどころか、タダでお金をもらえるわけですから、極端な話「利益」です!
つまり、『売上』は、そのための『仕入』や働いてもらうための『人件費』がかかり、売上=利益とはなりませんが、補助金は、「お金」がもらえるわけですから、そのための支出はないので、「利益」になります。
その他、国や自治体の政策目的に沿って設けられているので、“成功事例”として紹介されることもあるので、こちらも“タダ”で企業がPRできます。
デメリット: 申請・報告が煩雑で成果が求められる
なお、デメリットは、原資は“税金”なので、申請や報告が煩雑で、面倒くさいことです。また同じく、成果を強く求められることもあります。補助金(=税金)を使って、何が解決したのか?何が良くなったのか?など、どのような成果が出たのか?を求められます。終了後、複数年、(成果を)聞かれることもあります。
ただ、成果がでなくても、罰金を取られるわけではありません。先ほども述べたように「タダでもらえるお金」なので、それらを求められるのは、ある程度は仕方ないと思います。
こうした特性から「ダメもとで、特に新しいことにチャンレンジする資金として」活用することをすすめています!
申請・受給の基本的な流れ
2つの押さえておきたい基本事項
基本的には、上記のとおり、1.申請をして、2.審査を受け、3.(合格したら)事業を実施し、4.補助金をもらう、という流れ。
押さえておきたい基本事項は、2つ。1つは、審査がある、ということと、もう1つは、補助金(お金)は事業が終わった後に、給付される、ということです。
審査について
補助金・助成金とは、の段でも記載しましたが、A.助成金・・・審査はなくて、申請して要件が合えば誰でももらえる、B.補助金・・・審査があり、申請しても合格しなければ、もらえないです。
補助金は「後払い」
基本的には「後払い」です。 「えーっ!! 補助金っていう名前なんだから、先に、補助してくれないの?」と思われた方も多いと思いますが(かくいう自分もそうでした)、例外として「概算(がいさん)払い」といって、先払いという制度もあるにはありますが、ほぼないと考えてもらってよいと思います。
申請の流れについて、もう少し細かく記載すると、以下のとおりです。
【補助金申請・(採択後)事業実施・報告の流れ】
1.申請提出【事業所→補助金事務局】 ⇒ 2.審査【補助金事務局にて】⇒
3.結果発表【補助金事務局→事業者】 ⇒ 4.(採択の場合)事業実施【事業者】⇒
5.事業終了後、事業報告【【事業所→補助金事務局】⇒
6.補助金の請求【事業所→補助金事務局】⇒7.補助金受託【補助金事務局→事業者】⇒
8.事業実施後のフォローアップ など
基本的に、競争審査される補助金制度は、上記の流れになります。
また、補助金受給後のフォローアップとは、補助事業を実施して(売上)成果は出たか?お客さんが増えたか?などを報告することです。
どんな補助金があるの?
中小企業庁から出ている「中小企業施策利用ガイドブック」
補助金をはじめとする国や県、自治体の施策は、各省庁によってとても多く出されております。
以下は、中小企業庁から出ている「中小企業施策利用ガイドブック」です。
リンクは、2023年度版ですが、利用シーンやテーマによっては、かなりの数があることが分かると思います。
詳しい機関へ相談してみよう!
補助金申請をしたいけど、具体的にどこに相談すればよいか?ご紹介します。
- 補助金を募集している省庁(経済産業省、厚生労働省、農林水産省、など)
申請する補助金が決まっていれば(または決まっていなくても)直接、聞いてみましょう。上記で紹介した「中小企業施策ガイドブック」に出ている各省庁、補助金の事務局などに聞くと、補助金の募集期間や内容に関する説明会などの予定を聞くことができます。何となく敷居が高く感じるかもしれませんが、制度の内容は、直接、受付となる各事務局に聞く方が早いです。もちろん無料です。
- 国・都道府県の「経営相談」窓口
国や都道府県において、経営相談の窓口や専門家(コーディネーター)によるこれら補助金を使った施策の相談などを行っています。代表的なものとして、国では「未来の企業応援サイト」(ミラサポ)というサイトでの情報発信また企業登録することで無料で専門家の活用が受けられる制度もあります。
「未来の企業応援サイト」(ミラサポ)https://www.mirasapo.jp/
- 商工会議所・商工会
商工会議所・商工会でも相談できます。上記で紹介した「小規模事業者持続化補助金」は、商工会議所への相談することが要件になっていることからも、地域の経済情勢に詳しく、また国をはじめとする補助金などの情報が入ってきやすいといえます。また事例なども数多く持っていますので活用したい機関です。各市町に必ず1つはあります。お住まいの市・町で探してみてください。
- 金融機関(中でも地元密着型の「信用金庫」)
金融機関も情報が集まりやすい機関です。特に最近は、単なるお金の貸し出しにとどまらず、経営支援に力を入れてきています。また補助金は、上記でも紹介したとおり「後払い」となりますので、「つなぎ資金」の相談もできます。補助金を使った事業は、通常の営業とは違うお金がかかりますので、資金繰りは重要になります。特に信用金庫は、地元密着型なので、おすすめです。
まとめ
以上、国や県が出してくれている、ありがたいお金!=補助金を使わない手はなありません!
今回の記事のまとめ、お伝えしたいポイントです。
1.補助金は、タダでもらえる軍資金。企業の利益にもなる。
2.中小企業向けに使える補助金は、結構たくさんある。
3.国をはじめ行政機関や商工会議所、金融機関に相談できる!
会社を成長させるために、補助金を活用しましょう!